匠の紫外線

紫外線は工業用・医療用など幅広い分野で利用されています。応用用途としては、インクを硬化させたり・洗浄による改質などの製造プロセス分野をはじめ、殺菌や滅菌技術に展開されています。身近な例でいうと誘虫用の紫色のランプを目にされる機会があるのではないでしょうか?また、近年、新型コロナウィルスの対策としても紫外線を利用した殺菌が注目されています。このように、私たちの生活にとって非常に身近な紫外線を応用した製品は数多くございます。
ただし…私たちのような成膜メーカーにとっては、紫外線を制御することは非常に難易度が高い領域です。なぜなら、材料や基板が限られ、また膜厚が非常に薄く、制御が難しい波長帯だからです。安達新産業では、環境負荷が少なく、かつお客様の要望に応える光学特性も実現できる薄膜加工方法を確立させていますので、まずはご相談ください。

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紫外線のイメージは、日焼けとか眼に悪いと聞くけど…工業的にも使用されているのでしょうか?

最近は紫外線の活用が増えています!でも、一口に紫外線と言っても、種類があります!

図に示す通り、紫外線波長は大きく3つに分かれています。一般的にUV-A:315〜380nm、UV-B:280〜315nm、UV-C:100〜280nmと分けられています。細かい数値は学会、各種団体で異なるため、シビアな数値を扱う場合は注意が必要です。波長帯域において用途分類が分けられていますが、近年幅広い帯域での製品応用が進んでおり、それぞれの波長帯域に対応した光学フィルターが求められるようになっています。
何故紫外線が注目されているの?

まさに21世紀の技術と言えます!
特に波長の短いUV-C(100〜280nm)は、地球上には存在しませんが、殺菌作用だけでなく、有機物の分解、洗浄・改質や光重合およびセンシングといった幅広い機能に応用が広がっています。波長の短いUV-Cの光を用いることによって、環境負荷やコストを低減させることが可能となり、食品製造や製薬の分野で広く活用されている技術です。但し、人体や周辺機器に影響を及ぼす可能性もありますので、充分な取扱いの注意が必要ですし、効果検証には十分な期間・試験が必要です。
◎ 高機能・高精度な処理が可能
紫外線は光子エネルギーが高いため、化学結合を直接切断したり誘導したりすることができます。これにより、微細な表面改質や有機物の分解、精密な加工・パターン形成が可能です。
◎ 低温・非接触プロセス
紫外線による処理は基本的に非接触かつ低温で行えるため、熱や機械的ストレスに弱い材料にも対応できます。これにより、フィルムや樹脂、フレキシブル基板などへの応用が可能になっています。
◎ 環境負荷の低減
薬品や加熱を必要とする従来の処理と比べて、紫外線を用いたプロセスは化学薬品の使用量を削減し、廃液や排ガスも抑えることができます。持続可能な製造プロセスの実現という観点でも注目されています。
◎ 幅広い産業への適用可能性
エレクトロニクス、半導体、自動車、食品、医療機器、化粧品、印刷、包装など、多くの分野で応用が進んでいます。
このようなお困りごとはありませんか?

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紫外線は制御が難しいと聞くけど、より効率的に透過させたい。
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今話題の254nmとかの光源を使いたいが、ピンポイントで透過は可能でしょうか?
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殺菌作用を目的としていますが、どんな波長を使えばよいのでしょうか?
ご提案ラインナップ

用途の広がりは無限大!たのしみですね。