問題解決

偏光ビームスプリッター

  • 波長範囲をカスタムで指定次第が対応可能でしょうか?
  • 入射角を考慮した設計が必要ですが対応できますか?
  • レーザーパワーについての考慮が必要です。
  • 裏面に反射防止膜を成膜可能でしょうか?
  • クリーンルーム環境での取り扱いは行っていますか?
解決!「偏光ビームスプリッター」のチャート
※設計例であり、保障値ではありません。

匠のポイント

  • 偏光ビームスプリッターとは?

    偏光ビームスプリッター(Polarizing Beam Splitter)は、入射した光を偏光状態に応じて
    分割する光学デバイスです。入射光をS偏光とP偏光に分離する光学素子で、S偏光は振動
    方向が入射面に対して直交している偏光、P偏光は振動方向が入射面に平行な偏光を指します。

    偏光方向に対して特定の偏光状態の光を反射し、他の偏光状態の光を透過させます。
    光学系の中で偏光ビームスプリッターは、光の偏光方向を制御するために広く使用されます。

    特定の偏光状態の光を分離する必要がある場合に特に重要です。
    例えば、偏光方向を変えることで、特定の波長の光を選択的に取り出し、
    偏光状態の変化を測定することが可能です。

  • 偏光ビームスプリッターの基本的な仕組み
    ①キューブ型偏光ビームスプリッター

    キューブ状のガラスまたはプリズムです。
    入射光は、内部の偏光ビームスプリッターの表面で反射および透過します。
    S偏光成分は反射され、P偏光成分は透過されます。入射光はS偏光とP偏光に分割されます。

    ②プレート型偏光ビームスプリッター

    薄いガラスまたはプリズムのプレートです。
    入射光はプレートを通過する際に、S偏光成分とP偏光成分に分割されます。
    これにより、出射光はS偏光とP偏光に分離されます。

    偏光ビームスプリッターは、光学系で偏光を制御するために広く使用されています。
    複数の波長帯域を同時に操作でき、異なる波長の光を同時に制御できます。

 ③偏光とは?

  偏光(polarization)は、光の電場(または磁場)が規則的に振動している状態を指します。
  通常、光は無数の原子から無作為に放出され、空間内を規則性のない振動として伝わります。
  このような、偏光していない状態の光を無偏光または自然光と呼びます。

 

  • ご要望の波長帯での設計・カスタマイズが可能

    安達新産業では、ご要望の波長領域に合わせた設計・成膜(コーティング)が可能です。
    また、基板の特性並びに、お客様の要望に合わせた設計を行いますので、
    お問い合わせ時に、ご希望の基板種や波長帯をお伝え下さい。

  • 部品対応も可能

    基板調達から成膜まで可能です。任意の形状にカットし、
    部品化して出荷することも可能です。但し、詳細図面などを頂く必要があります。

  • 測定器: 

    出荷時には必ず測定チャートを添付致しますので、ご安心ください。

  • クリーンルーム対応

    作業環境は成膜から検査までそれぞれ必要なクリーン度を維持したクリーンルーム内作業となっており、
    微少膜欠陥(膜中異物等)に対しても万全の体制をとっております。

  • 安全・安心

    人体に有害な物質は使用しておりません。

用途例

光学機器、各種測定機

1. 顕微鏡 
偏光ビームスプリッターが偏光顕微鏡で使用されます。物質の構造や性質を偏光によって
詳細に観察できます。生物学や材料科学の研究において特に有用です。

2. 分光装置
特定の波長や偏光状態の光を選択的に分離するために、偏光ビームスプリッターが使用されます。
光のスペクトルを解析したり、特定の偏光状態の光を測定したりすることができます。

3. 通信技術
光ファイバーや他の光通信システムでは、光の偏光状態を制御するために使用されます。
偏光多重伝送(Polarization-division multiplexing)などの技術で、光信号の情報容量を増やしたり、
光信号の品質を向上させたりします。

4. レーザー技術
レーザーの偏光方向を制御するために使用されます。
特定の偏光方向の光を取り出すことで、光学系の効率を向上させ、特定のアプリケーションに適した
偏光方向のレーザービームを生成します。

関連ページ