問題解決

匠のバンドパスフィルター

ノッチフィルター(バンドストップフィルター)

  • 除去したい波長をどの程度の精度・幅で除去できるか、仕様設計で迷う。
  • ノッチ部分以外の波長で十分な透過率を維持できるか不安
  • 光が斜めから入射する場合に、中心波長がずれたり特性が変化するのを抑えたい。
  • 高出力レーザーや長時間稼働環境で、性能を安定的に保てるか心配。
  • 装置の小型化や特殊形状レンズなどへの組み込みを考えると、柔軟に対応できるか知りたい。
解決!「ノッチフィルター(バンドストップフィルター)」のチャート
※設計例であり、保障値ではありません。

透過したい波⻑の光を選択し、 透過させない

匠のポイント

  • 屈折率を周期的に変化させ、これまで実現できなかった光学特性を実現

    ノッチフィルター(バンドストップフィルター)は、特定の狭い波長帯域を選択的に反射・吸収してカットし、それ以外の波長を高い透過率で通過させる高度な光学フィルターです。分光分析やラマン分光装置、蛍光測定など、測定精度を大きく左右する不要な光成分を取り除く用途で広く用いられています。

    従来の光学フィルター(光学薄膜)は、高屈折率材料と低屈折率材料を交互に積層することで、干渉効果を利用して目的の光学特性を発現させてきました。一方で、ノッチフィルターはこの発想をさらに進化させ、膜厚方向に屈折率を周期的に変化させるように設計された多層構造を採用しています。この構造設計により、従来の多層膜では避けられなかった阻止帯域外での不要なリップル(透過率の揺らぎ)を極力抑えながら、特定の波長帯域のみを高効率でカットすることが可能です。結果として、光学系全体のS/N比(信号対雑音比)の向上や測定データの品質向上に大きく貢献します。

  • ノッチフィルターの検討ポイント

    中心波長と帯域幅:除去したい波長を正確に特定し、その幅(FWHMなど)をどう設定するか。
    除去効率:中心波長でどれだけ光を減衰させる必要があるか。
    透過帯の透過率:ノッチ部分以外の波長でどの程度の高透過率を確保できるか。
    入射角依存性:特にスキャン系や多軸系の装置では、性能変化をどこまで許容できるか。
    耐環境性・基板材質:熱や湿度、機械的衝撃に耐える仕様が必要かどうか。

  • 標準在庫品で開発をサポート

    ご検討中のお客様に向け、すぐに評価可能な標準在庫フィルターをご用意しています。試作・検証期間の短縮、スピーディーな製品立ち上げにぜひご活用ください。

  • 部品形状対応も可能

    基板調達から成膜までの一貫対応に加え、ご要望の形状へのカット・部品化にも対応可能です。形状指定の場合は、詳細図面のご提供をお願いしております。

  • 万全の品質保証体制 

    成膜から検査・梱包まで、すべての工程を必要なクリーン度を維持したクリーンルーム内で実施。膜中異物や微少欠陥への対策も万全です。すべての製品に対し、分光特性チャートを添付して出荷いたしますので、安心してご利用いただけます。

  • 安全・安心な製品設計

    当社では、人体や環境に有害な物質は一切使用しておりません。安全性にも配慮した製品設計を徹底しております。カスタム設計のハーフミラーに関するご相談は、ぜひ安達新産業へ。長年の経験と実績を活かし、最適なソリューションをご提案いたします。

用途例と今後の展望

用途例

ノッチフィルターは、特定の狭い波長帯域だけを選択的に除去できる特性を活かし、さまざまな分野で不可欠な役割を担っています。

🟦 分光分析装置・ラマン分光装置
励起用レーザー光を精密に除去することで、微弱なラマン散乱光や蛍光信号を正確に測定可能にし、分析感度と精度の向上を支えています。

🟦 医療用診断機器
蛍光検査や蛍光イメージングで、試料から発する弱い蛍光を検出する際、励起光や不要な背景光を除去してコントラストを高めます。

🟦 光通信分野
特定の波長ノイズやスプリアス光を除去し、通信品質や信号の安定性を確保するために使用されます。

🟦 舞台照明・ディスプレイ
特定波長をカットすることで、映像や光演出の色純度を高め、より鮮やかで高品位な演出を実現します。

🟦 産業用検査装置・FAセンサー
レーザー照明や赤外光を用いた外観検査・寸法測定・位置決めシステムなどで、ノイズを除去し安定した検出を支えています。

今後の展望

近年、レーザー光源の高出力化・波長の多様化・小型化が進み、ノッチフィルターにもこれまで以上に高い性能と柔軟性が求められるようになっています。

🧩 より狭帯域かつ深い遮断性能
不要光をより徹底的に除去しつつ、必要な波長域では限りなく高い透過率を実現するための設計技術への期待が高まっています。

🧩 AR/VR・MR分野
ディスプレイ光学系で特定波長の光を的確にカットし、ユーザーが見る映像のコントラスト向上や没入感向上に貢献。

🧩 車載LiDAR・センシング
特定のレーザー波長を除去することで、外乱光の影響を抑え、検知性能と安全性を高める用途が拡大しています。

🧩 医療・ライフサイエンス
多波長レーザーを用いた同時測定や高感度検査など、新しい応用ニーズへの対応も進んでいます。

安達新産業では、国内製造による品質と短納期対応を強みに、仕様設計段階からお客様と共に検討を行い、装置や用途に最適なノッチフィルターを提供しています。標準品では対応が難しい中心波長・帯域幅・角度依存性などのカスタマイズにも柔軟に対応し、先端分析・センシングなど成長市場への提案を積極的に進めています。今後も私たちは、お客様のニーズと市場の変化をいち早く捉え、付加価値の高い光学ソリューションを提供していきます。

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