問題解決

匠の赤外線

BPF(バンドパスフィルター)

近赤外バンドパスフィルター 波長:850nm

  • 屋外や強い照明下で使うとき、理想の帯域外カットが足りずノイズが増える
  • 光が斜めから入射すると透過ピークがシフトし、検知精度が不安定になる
  • 高いピーク透過率を確保すると、帯域外の光の遮断性能が落ちてしまうので調整が必要。
  • 試作スピードが求められる中、1からの設計では時間がかかる。すぐ使える標準品がほしい。
  • 装置への組み込みを前提に、フィルターを特定サイズ・形状で納品してほしい。

→ご安心ください!
狭帯域化」「角度特性最適化」「耐環境性向上」「カスタムサイズ対応設計力・量産管理力・提案力で解決できます。

解決!「近赤外バンドパスフィルター 波長:850nm」のチャート
※設計例であり、保障値ではありません。

匠のポイント

  • 850nm近赤外バンドパスフィルターとは? - センシング・通信を支える光学技術

    850nmは、人間の目には見えない近赤外領域に位置する代表的な波長です。特に下記のような理由で産業・通信・センシング分野で非常に重要視されています。

    🌱シリコン受光素子の感度が高い → CMOSセンサーやフォトダイオードで高効率に受光できる
    🌱安全性・コスト面で優れる → 医療機器や家電への応用もしやすい

    この波長を選択的に透過し、それ以外の光を効率よくカットするバンドパスフィルターを用いることで、ノイズ光や外乱光の影響を抑え、信号のS/N比を向上させることが可能です。「必要な光だけを透過させ、不要な光を遮る」ことで、高い検出精度と信頼性を実現します。

    当社では、お客様の用途に合わせて「高透過率」「狭帯域設計」「角度依存性の低減」「耐環境性」など、850nm専用に最適化した設計を提案しています。特に角度依存に関しては、チャートが示す通り、入射角が0~28°に変位してもピーク波長である850㎚の透過をキープします。今後も850nmバンドパスフィルターは、自動運転やAI搭載機器、医療・産業用装置など、幅広い市場で欠かせない存在として活躍が期待されています。

  • 標準在庫品で開発をサポート

    ご検討中のお客様に向け、すぐに評価可能な標準在庫フィルターをご用意しています。試作・検証期間の短縮、スピーディーな製品立ち上げにぜひご活用ください。

  • 基板に最適化した設計

    お客様のご要望の波長領域に合わせた設計・成膜(コーティング)が可能です。透過域のみならず、阻止域での制御や入射角も重要な要素です。基板の特性並びにお客様の要望に合わせた設計を行いますので、お問い合わせ時に、基板種や波長帯をお伝え下さい。

    850nmフィルターの性能を最大限に引き出すためには、基板材質や構造に応じた最適な成膜設計が欠かせません。当社では、ガラス・石英・サファイアなど多様な基板に対応し、それぞれの熱膨張係数や表面特性を考慮した薄膜設計を行っております。

  • 部品形状対応も可能

    基板調達から成膜までの一貫対応に加え、ご要望の形状へのカット・部品化にも対応可能です。形状指定の場合は、詳細図面のご提供をお願いしております。

  • 万全の品質保証体制 

    成膜から検査・梱包まで、すべての工程を必要なクリーン度を維持したクリーンルーム内で実施。膜中異物や微少欠陥への対策も万全です。赤外領域の分光特性測定が可能なFT-IR(フーリエ変換赤外分光光度計)を完備。すべての製品に対し、分光特性チャートを添付して出荷いたしますので、安心してご利用いただけます。

  • 安全・安心な製品設計

    当社では、人体や環境に有害な物質は一切使用しておりません。安全性にも配慮した製品設計を徹底しております。カスタム設計のバンドパスフィルターに関するご相談は、ぜひ安達新産業へ。長年の経験と実績を活かし、最適なソリューションをご提案いたします。※バンドパスフィルターの選びかたガイドを見る

用途例

自動運転・ロボット・LiDAR

現在:
❖自動運転車や産業用AGVの障害物検知・距離測定にToFセンサーやLiDARで850nm光源が活用。
❖特に屋内向けや低コストLiDARで多く使われる波長帯。

🚀今後:
❖VCSELアレイの高出力化・低コスト化により、屋外対応や高分解能化が進展。
❖自動運転向けの短距離センサー・死角補助センサーにも850nmが導入。
❖工場・物流分野でのロボットやAMRへの標準装備化

医療・ヘルスケア

現在:
皮膚・血流の近赤外観察パルスオキシメーターなどで850nm光源とシリコンPDを利用。
❖歯科・美容機器にも応用。

🚀今後:
❖CMOSセンサーの高感度化とLED/VCSELの小型化で、ウェアラブルや家庭用医療機器へ拡大
❖AIによる画像解析と組み合わせたリアルタイム診断や健康管理

スマートホーム・家電

現在:
❖ロボット掃除機やスマートスピーカーで人や物体の検知センサーとして使用。
❖TVや照明での自動ON/OFFや省エネ制御にも応用。

🚀今後:
❖小型ToFセンサー搭載による空間認識の高度化
❖複数波長を使った環境認識や室内マップ作成への応用。

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