問題解決

匠の赤外線

BPF(バンドパスフィルター)

近赤外バンドパスフィルター 波長:940nm

  • 940nm帯は太陽光にも一部含まれており、屋外や強照明下ではセンサーが誤反応する
  • 設計が甘いと、透過率が80%以下になり、距離センサーや静脈認証の精度に影響
  • 斜め方向からの光で使う用途では、波長のピークがシフトし、正しく検出できない。
    (ToFセンサーなど広い視野角を求められるアプリケーションでは問題化しやすい)
  • 数枚だけ欲しい」「特殊サイズにしてほしい」と希望しても、量産向けしか受けてもらえない。
  • コスト重視で海外製を選んだ結果、性能にばらつきがあり品質トラブルが発生
解決!「近赤外バンドパスフィルター 波長:940nm」のチャート
※設計例であり、保障値ではありません。

匠のポイント

  • 940nmバンドパスフィルターの未来展望 — センサー技術を支えるキーデバイス

    スマートフォン端末の顔認証などでは、940nmの赤外線LEDを照射し、反射光を測定するToF(Time-of-Flight)センサーが使われています。940nmは人間の目に見えにくく、目の安全性にも配慮しやすいため、非接触インターフェースの光源として重宝されています。当社の940nmバンドパスフィルターは、多層の誘電体膜を高精度に成膜することで、光の干渉効果を利用し、特定波長域のみを選択的に透過させることが可能です。当フィルターは、そうした用途におけるニーズに応えるべく、シャープな波長分離性能と高い透過率を両立しています。

    また、遮断帯域は400〜880nmおよび1020〜1200nmと広範囲にわたり、不要な波長の光を確実にブロック。これにより、センサーの誤検出リスクを低減し、信号の純度を高めることが可能です。光損失も極めて少なく、光路長が長い複雑な光学系においても、入力光の質を損なわず、鮮明なデータ取得が実現できます。

  • 標準在庫品で開発をサポート

    ご検討中のお客様に向け、すぐに評価可能な標準在庫フィルターをご用意しています。試作・検証期間の短縮、スピーディーな製品立ち上げにぜひご活用ください。

  • 基板に最適化した設計

    お客様のご要望の波長領域に合わせた設計・成膜(コーティング)が可能です。透過域のみならず、阻止域での制御や入射角も重要な要素です。基板の特性並びにお客様の要望に合わせた設計を行いますので、お問い合わせ時に、基板種や波長帯をお伝え下さい。

    940nmフィルターの性能を最大限に引き出すためには、基板材質や構造に応じた最適な成膜設計が欠かせません。当社では、ガラス・石英・サファイアなど多様な基板に対応し、それぞれの熱膨張係数や表面特性を考慮した薄膜設計を行っております。

  • 部品形状対応も可能

    基板調達から成膜までの一貫対応に加え、ご要望の形状へのカット・部品化にも対応可能です。形状指定の場合は、詳細図面のご提供をお願いしております。

  • 万全の品質保証体制 

    成膜から検査・梱包まで、すべての工程を必要なクリーン度を維持したクリーンルーム内で実施。膜中異物や微少欠陥への対策も万全です。赤外領域の分光特性測定が可能なFT-IR(フーリエ変換赤外分光光度計)を完備。すべての製品に対し、分光特性チャートを添付して出荷いたしますので、安心してご利用いただけます。

  • 安全・安心な製品設計

    当社では、人体や環境に有害な物質は一切使用しておりません。安全性にも配慮した製品設計を徹底しております。カスタム設計のバンドパスフィルターに関するご相談は、ぜひ安達新産業へ。長年の経験と実績を活かし、最適なソリューションをご提案いたします。※バンドパスフィルターの選びかたガイドを見る

用途例

顔認証・ジェスチャー認識(ToFセンサー)

端末の顔認証などでは、940nmの赤外線LEDを照射し、反射光を測定するToF(Time-of-Flight)センサーが使われています。940nmは人間の目に見えにくく、目の安全性にも配慮しやすいため、非接触インターフェースの光源として重宝されています。

自動運転・ドライバーモニタリング

車載カメラドライバーモニタリングシステム(DMS)にも940nmの赤外光が使われており、夜間やサングラス越しでもドライバーの目線やまぶたの動きを検出する技術で採用が進んでいます。

生体認証・静脈認証

指や手の甲の静脈パターンを読み取る静脈認証では、皮下組織を透過しやすい940nm帯が利用されており、高精度な本人認証が可能になります。

今後の展開と可能性

✅AR/VR機器への応用

メタバースやARグラスといったウェアラブル機器では、視線追跡や空間認識用のToFセンサーが搭載されており、940nmのバンドパスフィルターの採用が増加しています。

✅医療分野への拡大

近赤外線の透過性を活かし、皮膚の下の血流や酸素飽和度を測定する技術(NIRS)などでも940nm帯域が注目されています。非侵襲型センシングの広がりにより、さらなる用途拡大が期待されます。

✅スマートホーム・IoT分野

玄関カメラ、セキュリティシステム、スマート家電などにも赤外線センサーが組み込まれており、940nmフィルターはノイズ低減・誤動作防止に不可欠な部品となります。

赤外線センシングの高性能化を支える光学フィルターを、ぜひ御社の製品開発にご活用ください。ご希望の仕様や用途に応じて、最適なフィルター設計をご提案いたします。どうぞお気軽にご相談ください。

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