安達新産業株式会社では、測定機や検査機器など、極めて高い光学性能が求められる分野に向けて、高反射率を実現する誘電体ミラーを提供しています。これらの機器では、微弱な信号を正確に捉えるため、光の損失を最小限に抑える高品質な反射ミラーが不可欠です。

当社の誘電体ミラーは、複数の誘電体薄膜を高精度に積層・成膜することによって、光の干渉効果を利用し、波長ごとの反射率を自在に制御できる構造となっています。金属膜ミラーと比較して、吸収によるエネルギー損失が極めて少なく、紫外（UV）領域から赤外（IR）領域まで、広範囲にわたる波長域に対応可能です。また、誘電体材料を用いているため、長期使用における膜の劣化が少なく、熱や湿度などの環境変化にも強い耐久性を備えています。

反射特性は、設計により特定波長に最適化されており、例えばレーザー波長において99%以上の反射率を達成することも可能です。ただし、誘電体ミラーはその構造上、入射角や偏光状態に依存して反射率が変化するため、使用条件に応じた最適設計が重要です。当社では、それぞれの用途に合わせてカスタム対応を行い、最適な光学性能を実現します。誘電体ミラーは、レーザー光学系、光通信機器、FA（ファクトリーオートメーション）センサ、分光装置、医療機器など、多岐にわたる分野で採用されています。高い反射率と優れた環境耐性を兼ね備えた当社の誘電体ミラーは、精密光学分野における性能向上と信頼性の確保に大きく貢献しています。