問題解決

パターン加工、微細な配線

電気化学測定用分析チップ

  • 電気化学分析チップとは、電気化学的手法を用いて、液体中の成分を分析・測定するための小型デバイスです。主に微量成分の検出やセンサー用途として使用され、医療・バイオ・食品・環境分野などで活躍しています。センサーチップやアプリケーション開発の試作段階から、パターン・成膜一体型の支援が可能ですので、ぜひご相談ください。

匠のポイント

基本構造と仕組み

電気化学分析チップは、一般的に以下の3つの電極を持つ構造になっています。

作動電極(Working Electrode):分析対象物(試料)と反応する主要な電極
参照電極(Reference Electrode):安定した電位を提供し、測定の基準とする
対極(Counter Electrode):電流の流れを補完するための電極

これらの電極がガラス・樹脂・セラミックなどの基板上に微細に形成されており、測定液を滴下することで電気化学反応が起こり、酸化還元電流や電位変化を検出することで成分の濃度などを測定します。

薄膜成膜加工技術

真空蒸着・スパッタリング加工を用いて、多様な金属や誘電体での成膜が可能です。基板についても、実績種類は豊富です。最適な薄膜構成をご提案致します。

金属/合金単層膜 Au、Ag、Pt、Cu、Ti、Cr、Ni、Al、DLC、ITO、その他金属、合金等
誘電体膜 各種金属酸化物、窒化物、絶縁膜等
対応基板 各種ガラス、樹脂、フィルム、各種ウェハー(Si、SiC、Ge、GaN等)
ワークサイズ 150mmまで対応可能です。
微細パターニング加工への対応力

フォトリソグラフィ・エッチング・メタルマスクなどを駆使し、安達新産業では多様な薄膜パターン形成に対応しています。光学部品やセンサー構造、電極形成など、微細なパターン加工を必要とするお客様の仕様に対し、最適な加工方法・レジスト材料を選定し、ご提案から製作まで一貫対応いたします。※メタルマスクとフォトマスクの違い

現時点での加工実績としては、ライン&スペース(L/S)で5μm程度までの微細パターニングを安定的に対応しております。薄膜材料の種類や膜厚、基板表面の性質などに応じて、プロセス条件を細かく最適化しています。

膜構成とのトータル最適化が重要です

フォトリソやエッチングの成功には、成膜材料・膜厚・積層構成・基板の材質や表面状態との整合性が不可欠です。事前の条件すり合わせや少量試作を通じて、膜とパターンが調和する仕様をご提案いたします。

レジストとの密着性や剥離性 ✅エッチング選択性
微細形状での形状保持性   ✅マスク精度と再現性

こうした点を一つひとつ丁寧に検討することで、歩留まりの高いパターン形成を実現しています。

万全の品質保証

成膜から検査・梱包まで、すべての工程を必要なクリーン度を維持したクリーンルーム内で実施。膜中異物や微少欠陥への対策も万全です。また、すべての製品に対し、検査表を添付して出荷いたしますので、安心してご利用いただけます。

用途例

グルコースセンサー(糖尿病用血糖値測定器)
水質分析(重金属イオン、pH、溶存酸素)
食品検査(うまみ成分の検出など)
医療検査(乳酸・尿酸・感染症マーカーなど)
バイオ研究(細胞由来の分泌物測定)

安達新産業では、電気化学分析チップに用いられる微細な電極パターンの形成や、金属・導電膜の成膜処理などの技術提供が可能です。センサーチップやアプリケーション開発の試作段階から、パターン・成膜一体型の支援が可能ですので、ぜひご相談ください。

 

最適な光学特性や、加工方法をご提案いたします